4月第3週(4/15−4/21)*印が多いほど頻出(最高3つの*)
(1) 都銀保有株自己資本の1.7倍(4/15) **
日銀によると、2000年9月末で、都市銀行が保有する株式(簿価ベース)は、自己資本の1.7倍、信託銀行は2.0倍に達しているのが明らかになった。地方銀行の保有株式は、自己資本の範囲内に収まった。政府の緊急経済対策は、銀行の株式保有制限を盛り込んでおり、実施されると、都銀、信託銀行は、大量の株式売却を迫られることになる。
(2) 金融機関融資の問題企業向け150兆円(4/18) ***
金融庁によると、預金取り扱い金融機関は、元利払いを延滞するなどの問題貸出先に、約150兆円を融資している。このうち、主要18行は64兆円であった。これは、与信総額の約22%に当たる。同庁は、返済が確実でない問題債権約81兆円を公表しているが、他に担保や保証がつく約69兆円の問題貸出先債権があることが判明した。
(3) 特別保証制度29兆円弱で終了(4/29) **
中小企業向け融資で返済に緩い条件で政府保証をつける「特別保証制度」の保証額が、最終的に29兆円弱になった。同制度は、98年10月に貸し渋り対策として導入され、今年3月末に終了した。企業の返済不可により、政府が肩代わりした金額は、保証額の2.2%に留まった。しかし、倒産などが増えると、肩代わり比率が上昇する可能性がある。
(1) 米0.5%緊急利下げ(4/19) ***
米連邦準備理事会(FRB)は、18日短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利を、0.5%引き下げ年4.5%とすることを決めた。公定歩合も、0.5%引き下げ、同4.0%とする。利下げは、今年に入り4回目である。米企業の決算発表で、想定外の業績の落ち込みが表面化しており、景気の急減速に歯止めをかける姿勢を示した。
(1) 通信関連法案が閣議決定(4/16) **
電気通信事業法とNTT法など通信関連法案が、閣議決定された。同法は、NTTの公正な競争の確保などを条件に、東西会社にインターネット事業の進出を認めている。法案の柱の1つは、NTT東西が独占する回線を他の事業者が安く使えるようにする通信網の開放である。もう1つは、携帯で高いシェアをもつNTTドコモへの他の事業者の接続料を公表させ、接続料引き下げを促し、携帯電話の料金引き下げを促すことである。
(2) ガス自由化拡大へ(4/17) **
ガス事業の規制緩和を検討している経済産業省の「ガス市場整備基本問題研究」は、今秋にも自由化拡大を明記した報告書をまとめる予定である。同省は、同報告を反映したガス事業法改正案を、来年の常会に提出し、2003年にも施行する考えである。現在は、大口顧客に限り、地位独占や料金の規制をなくしているが、中小ビルや商業施設にも自由化拡大の方向が固まった。これにより、ガス販売量の約6割が自由化の対象となる。
(3) Lモード6月開始(4/18) **
総務省は、NTT東西が申請していた固定電話によるインターネットサービス「Lモード」を認可した。NTT東西は、都道府県内に業務が限定されているが、長距離業務をネット接続業者に委託する方式に再申請したため、総務省はNTT法違反ではないと、判断した。