2001年2月第2週(2/4−2/10)*印が多いほど頻出(最高3つの*)


[日本経済]

(1) アジアからの輸入額欧米を抜く(2/4) ***

 アジアからの輸入が急増している。2000年のアジアからの輸入額は、17兆609億円で、初めて欧米を抜いた。北米とEUからの輸入額は、約13兆8千億円であった。安価な衣料品などへの需要が急増していることに加え、半導体などIT関連製品への需要が根強いためである。日本企業は、安く作れるアジアを、海外での製造拠点の中心としている。この逆輸入が、アジアからの輸入増加の中心となっている。


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(2) 銀行の不良債権処理額(2000年9月期)業務純益の範囲内に(2/5) *

 金融庁によると、昨年9月期の全国銀行(大手銀行、地方銀行136行)の不良債権処理額は、2兆2795億円となり、金融不安となった97年秋以降、初めて業務純益の範囲内に収まった。99年3月期以降、処理額は減少している。しかし、問題債権は、昨年9月期で63兆9350億円と高水準であり、経営悪化する借り手企業が相次いでいる。


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(3) 企業生産減退の兆し(2/5) ***

 昨年10−12月期の鉱工業品在庫は、10四半期ぶりに前年同期を上回り、在庫と出荷の動きを示す在庫循環は、「在庫つみあがり局面(意図せざる在庫増)」に近づきつつある。同局面に入ると、景気はピークを過ぎ、まもなく在庫調整のための減産が必要になるとされる。アメリカなど海外の景気が鈍化し、輸出が減少し、ITなどの分野にも影が差し始めた。


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(4) 2000年12月の景気先行指数50%(2/6) **

 内閣府によると、昨年12月の景気動向指数は、景気の現状を示す一致指数が71.4%と2カ月ぶりに50%を超えた。しかし、半年程度先の景気を示す先行指数は、50.0%であり、内閣府は「景気は改善方向にあるものの、先行きは警戒が必要」と指摘している。


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(5) 郵便貯金肥大化が続く(2/8) **

 郵貯残高の合計は約260兆円で、民間銀行の銀行預金約286兆円には及ばない。しかし、地域的に銀行預金が郵貯に対して優位に立っているのは、東京と沖縄だけである。90年3月末の残高と比べると、民間銀行の残高の増加率は60%程度であるが、郵貯は2倍近く増加している。来年4月のペイオフ(預金の払い戻し保証を一定額とする措置)解禁により、預金者の選別が始まると、郵貯にさらに資金が集まる可能性がある。


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(6) 昨年7−9月期GDP改定値年率2.4%マイナス成長(2/8)***

 内閣府によると、昨年7−9月期のGDP(国内総生産)成長率を、実質で0.2%から−0.6%に下方修正した。年率で−2.4%となり、3四半期ぶりのマイナス成長となった。設備投資が大幅に鈍化したのが主因で、企業部門の減速が裏付けられた。


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(7) 消費支出8年連続減少(2/9) **

 総務省の2000年の家計調査報告によると、全世帯の1カ月平均の消費支出は、31万7133円となり、実質で0.9%減少した。前年比マイナスは8年連続である。所得のマイナスの伸び、消費者の低価格志向、住宅ローンの返済などが,支出の減少に拍車を掛けているものと見られる。


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(8) 公定歩合0.15%下げ(2/10) ***

 日本銀行は、公定歩合を0.15%下げ、0.35%とすることを決め、13日から実施する。引き下げは、95年9月以来約5年5カ月ぶりとなる。また、短期市場金利が急上昇する場合に、金融機関の申し出により公定歩合で資金を貸し出す「ロンバート型貸し出し」を導入することも決めた。これは、資金供給体制を整え、景気を下支えするのが目的である。


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(9) TTNet来月から最安値打ち出す(2/10) *

 関東地域で営業する東京通信ネットワーク(TTNet)は、3月から市外電話料金を最大20%値下げすると発表した。100キロメートル超の平日昼間料金は、3分63円から54円に下がり、NTTコム、KDDI、日本テレコムの3月からの80円に比べ、大幅に安くなる。マイライン導入を控え、値下げ競争が一層激しくなってきた。


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[規制緩和]

(1) 中部電力も自家発電代行(2/7) *

 中部電力は、東邦ガス、コスモ石油と組み、マイクロガスタービンなど小型の自家発電設備の設置や運転、保守を請け負う事業に乗り出す。中部電力にとり、このような分散型発電は自社の電力需要の減少につながる。しかし、熱効率に優れるコージェネレーション(排熱を使う給湯や暖房、蒸気利用の熱電併給)の需要は強く、エネサーブなどに需要が奪われていることから、参入を決めた。この分野では、東電が既に参入しており、営業区域を越えた争奪戦が始まっている。


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[世界経済]

(1) ユーロ12カ国政策協調拡大(2/5) **

 欧州連合(EU)の通貨統合に参加する12カ国は、予算編成を相互にチェックするほか、税制改革や社会保障制度の見直しなど重要政策は、事前に通告する制度を導入し、経済政策の協調を強める。ユーロ圏の安定成長と健全財政を維持し、ユーロの価値を高めることが目的である。既に、財政赤字を一定の範囲内に抑える仕組みを導入している。しかし、各国の議会は国内事情で政策を決定したい力学が働き、議会との調整も課題となる。


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