2月第4週(2/18−2/24)*印が多いほど頻出(最高3つの*)


[日本経済]

(1) 景気動向指数2000年12月一致・先行とも50%上回る(2/20)**

 昨年12月の景気動向指数は、景気の現状を示す一致指数は80.0%、景気の広がりを確認する遅行指数が57.1%へと、上方修正された。ともに50%を上回り、景気が改善過程にあることを示した。一方、五、六カ月先の景気を示す先行指数は、50%にとどまった。先行指数の不安定さは否定できず、先行きに注意が必要である。


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(2) 不良債権の最終処理促進−金融庁方針(2/21) **

 金融庁は、公的資金を投入した銀行の債権放棄の基準を厳格にして、放棄後に残る貸し出し債権に追加損失が発生するような中途半端な処理に歯止めをかける。債権放棄後も業績が低迷しているゼネコンなどがあるため、金融庁は新ルールを作り、債権放棄計画を事前にチェックする。ポイントは、不採算部門の分離や他社との合併など、抜本的な収益向上策があるかどうかである。問題先送り型の計画は、認めない。


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[世界経済]

(1) G7日本に金融強化促す(2/19) **

 イタリアで開かれていた7カ国財務相・中央銀行総裁銀行会議(G7)は、共同声明を採択して、閉幕した。声明によると、日本は、物価の下落が続き、景気の下ぶれリスクが残っており、金融緩和の継続が必要であり、また金融機関の不良債権の抜本的処理が必要であるとした。減速しているアメリカ経済に関しては、成長基盤の強さを認めた上で、下支えとなる金融・財政政策を求めた。


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(2)中・東欧への先進国の投資加速(2/19)**

 EU加盟の準備をすすめている中・東欧への投資が加速している。ポーランドなど10カ国への直接投資は、この数年年率10−40%で伸びつづけ、2000年は約200億ドルと96年から倍増した。西欧に比べ、生産コストが低い上、経済改革の進展も見込めるため、直接投資、証券投資とも拡大が続きそうで、欧州景気全体の下支えとなっている。


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(3)アジア経済冷え込み急速(2/21) ***

 アジア経済の減速感が、急速に強まってきた。アメリカ経済の減速が波及し、アメリカへの輸出が大幅に鈍化し、生産にも影響が及んでいる。経営者心理も冷え込んでおり、設備投資や個人消費も懸念が生じている。97年の通貨危機からV字型の回復を遂げたアジア経済は、正念場を迎えている。


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[規制緩和]

(1) 電力経営、脱・横並びへ(2/18) **

 電力の地域独占は、昨年の大口需要家向けの小売り開放などの電力自由化で崩れ初めており、自己資本比率10%で毎年借り換えを含む五、六千億円の社債を発行せざるをえない東京電力を、資本市場が見捨てる可能性はゼロではない。このような状況のなかで、電力需要の低迷もあり、東電は、建設中の発電所工事を3−5年凍結すると発表した。一方、東電は、マイエナジーなど活発な多角化を行っている。マイエナジーは、マイクロガスタービンによる小型分散型発電システムをコンビニ、外食産業などに販売する東電の子会社である。対照的に、東電以外の電力会社の変身は、遅々として進まない。

 自由化とともに、安定供給の義務も弱まり、景気等に配慮した投資(地域の民間投資の5−20%を占める)の必要性も薄れる。電力は、経営者の資質、能力が試される時代となったといえる。


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(2) NTTコム3分60円に−新電電と並ぶ(2/23)**

 NTTコムは、通話距離が60キロ超から100キロメートル以下について、3月1日から3分70円から60円(平日昼間)に引き下げる。これで、長距離の5つの区分で、すべて新電電2社と同じ料金にする。5月のマイライン導入を前に、各社が市内電話で繰り広げてきた値下げ競争が、長距離電話に波及してきた。


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(3) 規制改革委員会格上げ(2/24) *

 政府は、規制緩和を一段と進めるため、行政改革推進本部(本部長:森首相)の規制改革委員会を、2001年度から3年間の期限付きで、内閣府直属の審議会に格上げする方針を固めた。内閣府設置法による首相の諮問機関にし、内閣の責任で構造改革に取り組む体制を整えることが狙いである。これにより、電気通信審議会などの各省の審議会の上位に位置付け、総合調整の機能を持たせる。


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[環境問題]

(1) 公取委・家電などリサイクルの回収料金協定認めず(2/20) *

 公正取引委員会は、資源再利用のため、家電製品を回収する際、メーカーや小売店などが引き取り数量や料金を業界で取り決めるのは、独禁法違反であると判断した。また、業界団体が、目安となる引き取り価格を会員に提示することも、違法な競争制限行為となる可能性があるとした。 


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