2月第5週(2/25−3/3)*印が多いほど頻出(最高3つの*)
(1) ファミリーマート500店閉鎖(2/26) **
大手コンビニのファミリーマートは、国内5200店のうち、不採算店の約500店を閉鎖する方針を固めた。これは、過去最大である。2001年2月期は初めて連結営業利益がマイナスとなる見込みで、不振店の集客力の落ち込みが大きいためである。コンビニ業界も消費低迷もあり、過剰傾向が強くなっており、店舗網の見直しが急務となっている。
(2) 1月の鉱工業生産過去最大の3.9%低下(2/28) ***
経済産業省によると、1月の鉱工業生産指数は、103.2と前月比3.9%低下した。これは、93年3月と並ぶ過去最大の下げ幅である。米景気の減速により、輸出用の生産が落ち込んだ。生産指数は、昨年8月をピークに低下傾向にあり、同省は生産の基調判断を「緩やかな上昇」から「横ばい」に下方修正した。
(3) 日経平均一時バブル後最安値(2/28) ***
28日の東京株式市場で、日経平均株価が続落し、1万3千円台を割り込んだ。午後に入り、98年10月に付けたバブル崩壊後の安値1万2879円97銭を下回った。前日のアメリカ店頭市場のナスダック総合指数の急落に加え、取引開始前に発表された1月の鉱工業生産指数の悪化により、見切り売りが増加した。
(4)0.1%追加利下げ(3/1) ***
日本銀行は、景気下支えと物価下落の歯止めを狙った政策金利の引き下げを決めた。日銀が誘導する無担保コール翌日物金利の目標を0.1%引き下げ、年0.15%とし、公定歩合も同幅下げて、0.25%とする。ともに、3月1日実施とする。13日に公定歩合を下げたばかりであるが、生産の急減速や株価下落のため、再び金融緩和に踏み切る。
(5) 失業率4.9%最悪続く(3/2) **
総務省によると、1月の完全失業率は、4.9%と過去最高に並んだ。完全失業者数は、5カ月連続で前年同月を上回り、317万人となった。また、有効求人倍率も前月比0.01低下し0.65倍となり、1年8カ月ぶりに低下した。企業の生産低迷により求人に陰りが出ており、雇用悪化の兆候が出てきた。
(1) 米景気、非製造業も減速(2/28) ***
アメリカ経済の急減速が、製造業から非製造業へも広がり始めた。全米購買部協会の非製造業景況感総合指数(1月)が、製造業指数に続き、急落した。住宅建設支出も3カ月連続で減少し、トラック業者の倒産率も上昇するなど原色が目立ってきた。労働市場でも、需要後退は、製造業だけでなく、非製造業でも顕著となっている。このため、連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が広がっている。
(2) 米10−12月期1.1%成長に下方修正(3/1) ***
アメリカ商務省によると、昨年10−12月期の実質GDP成長率は1.1%で、速報値から0.3%下方修正した。個人消費が落ち込み、IT関連投資も減少し、95年4−6月期以来の低い伸び率となった。
1999年 | 2000年 | ||||||
I | II | III | IV | I | II | III | IV |
3.5 | 2.5 | 5.7 | 8.3 | 4.8 | 5.6 | 2.2 | 1.1 |
(1) 水道事業の規制緩和−外部委託可能に(2/25)*
厚生労働省は、水道事業の効率化のために、規制緩和する。市町村の水道事業について、浄水場の運転や水質管理などを外部に委託できるようにする。水道事業者同士の合併も、届け出制にして実施しやすくする。水質管理強化や料金引き下げにつながる可能性がある。同省は、水道法改正案を今国会に提出し、2002年度実施を目指す。
(2) JR3社が完全民営化へ(2/26) *
国土交通省は、東日本、東海、西日本のJR本社3社に対し、完全民営化する方針を伝えた。今秋以降、政府保有株式をすべて市場で売却し、株主でなくなる。3社は、91年新幹線購入代金など、合計9兆円強の債務を背負った。これは、JR東海では、長期債務4兆8千億円の約8割を占める。今後、この返済を民営化の下で、行わなければならない。
(3) ドコモ携帯料金値下げ(3/3) *
NTTドコモは、4月ファミリー割引を15%から20%に拡大し、通常の通話料金も6月をめどに引き下げる方向である。大幅値下げで、総務省による同社への支配的事業者規制の導入を牽制し、KDDIの割安サービスに対抗する。他社も追随する公算が高く、携帯電話でも料金競争が激化する。
(1) 無公害車―日本勢が攻勢(2/27) *
世界で最も厳しいとされる米カリフォルニア州の排出規制の下での無公害車開発で、日本の自動車メーカーが優位に立っている。日産自動車が、2001年型のガソリン車で無公害車の認定を受けたのに続き、ホンダの天然ガス車が無公害車の認定を同州から受けた。日本企業は、今後も、トヨタ自動車が認定を取得する可能性が強く、ホンダや日産は複数の分野の取得を目指している。他州でもカリフォルニア州に追随する状況下で、日本車の米国での販売シェアの上昇が見込まれる。