6月第2週(6/3−6/9)*印が多いほど頻出(最高3つの*)
(1) 中国日本車の輸入枠削減―セーフガードに報復(6/3) *
中国政府は、日本の自動車の輸入枠割り当てを大幅に削減する方針である。ネギなどの中国産の農産物への緊急輸入制限措置への報復と見られる。6月から昨年の半分程度に絞る方針である。日本メーカーへの影響は限定的であるが、4日の日中協議でも、中国は対抗措置拡大をちらつかせながら、セーフガードの撤回を迫る見通しである。
(2) 新興企業強さともろさ(6/5) **
日経新聞によると、新興企業向け3市場―店頭、マザーズ、ナスダック・ジャパンーの上場企業の2001年3月期連結決算は、全産業の経常利益が7.3%増えた。前年同月期決算が42.4%伸びたのに比べ、伸び率は大幅に減少した。東証一部上場企業の2001年3月期の連結経常利益伸び率の37.2%に比べても、伸び悩みが目立ち、景気動向に左右されやすい新興企業の特徴が浮かび上がった。
(3) 4月一致指数3カ月連続50%割れ(6/6) ***
内閣府によると、4月の景気動向指数の一致指数は、3カ月連続で50%を割った。米国経済の減速で、輸出が減少し生産、雇用、消費が悪化しているためである。一致指数の3カ月連続50%割れは、景気後退の目安とされる。先行指数も、4月は28.6%となり、4カ月連続の50%割れとなった。
(4) 民間銀行134行の従業員数7年間で10万人減少(6/9) **
帝国データバンクによると、国内民間銀行134行の3月末の従業員数は、35万1600人で、昨年度1年間で、6.7%、2万5200人減った。従業員数は、直近のピークである94年3月末からの7年間で22.6%,10万2700人減った。リストラによる経費削減努力が、進んでいるものとみられる。
(1) 欧州景気一段と減速(6/4) ***
ドイツを中心に製造業の景況が悪化しているため、欧州景気が一段と減速観を強めている。ユーロ圏の今年の成長率を2%程度に下方修正する民間金融機関が増えている。また、米国景気の下期回復期待が強いため、ユーロは対円で一時1ユーロ=100円の大台を割り込み、対ドルでは、過去最安値に近づいている。
(2) 今年の米経常赤字輸入急減で頭打ちに(6/5) ***
過去数年急増してきたアメリカの経常収支赤字が、頭打ちとなりそうだ。アメリカ大手金融機関5社の予測平均では、4235億ドルの赤字で前年比2.6%の微減である。景気減速で輸入が急減しているためで、ドル相場にも影響を与えそうである。
(3) 米大型減税法成立―所得税率三段階下げ(6/8) **
米議会が、先月26日に可決した10年間で1兆3500億ドル(約162兆円)の減税法案に、ブッシュ大統領が7日署名し、成立した。レーガン政権以来の大型減税で、所得税率は2006年まで3回に渡って下がる。
現行 | 2001年 | 2002年 | 2004年 | 2006年 |
10(新設) | → | 10 | ||
15 | ―――――――――――――――――――――→ | 15 | ||
28 → | 27 | → | 26 | 25 |
31 → | 30 | → | 29 | 28 |
36 → | 35 | → | 34 | 33 |
39.6→ | 38.6 | → | 37.6 | 35 |
(1) 郵貯・簡保早期に分割民営化―郵政懇田中座長 **
首相の私的懇談会「郵政三事業のあり方について考える懇談会」の田中座長は、郵便貯金・簡易保険をできるだけ早く分割民営化の対象にすべきであると述べた。ただし、幅広い意見の集約を図る姿勢を示した。また、郵政三事業の分野別、地域別の収益状況のデータの情報公開を、総務省に求めていく姿勢を示した。