5月第4週(5/20−5/26)*印が多いほど頻出(最高3つの*)
(1) 特定財源見直し・自民参院選公約に(5/22) *
自民党は、役員会で首相が提唱している道路特定財源見直しについて、党内論議を開始し、参院選の公約に盛り込む方針を明らかにした。党内の建設族から反発も出ていたが、首相は、公約にしてもらいたいと押し切った。
(2) 景気動向指数一致指数50%割れ(5/23) **
内閣府によると、3月の景気動向指数の改定値は、一致指数が11.1%と速報値を下回った。半年先の景気を示す先行指数も、20.0%に下方修正され、景気判断の分かれ目である50%を割り込んだ。内閣府は、一致指数の今後の動向には、一層の注意が必要であるとみている。
(3) 日本の「地下経済」9−16兆円規模 *
横浜銀行の浜銀総合研究所のよると、脱税、麻薬取引、売春などによる非合法所得の総額は、98年度で、名目国内総生産の1.8−3.2%に相当する、9.4−16.2兆円となる。しかし、今回の推計には、急拡大している援助交際(98年度の推計で市場規模570億円)など売春の無店舗営業は織り込まれておらず、推計値は過少になっている可能性もある。
(4) 査定甘く不良債権増殖(5/25) ***
三菱東京フィナンシャル・グループ、三井住友銀行が発表した2001年3月決算は、不良債権が銀行の収益を圧迫している状況を鮮明にした。いずれも、本業の儲けである業務純益を上回る不良債権処理を迫られた。前倒し処理を目指す東京三菱銀行は、資産査定を厳しくした結果、グループの不良債権は4兆9千億円強と、1年で5割増となった。同行のような勝ち組みの決断に、他行は追随できるかどうかの体力戦となってきた。
(5) 大手16行前年度下期不良債権3兆4千億円発生(5/26) ***
大手銀行16行は、「破綻懸念先債権」など特に回収が難しい不良債権が、昨年度下期だけで3兆4千億円発生したことが分かった。これは、従来より査定を厳しくしたり、景気低迷で貸し出し先の経営悪化が進んだためである。16行は、下期に4兆4千億円の不良債権を最終処理(バランスシートから債権を切り離すこと)したが、債権の不良化が止まらないため、政府の方針により3年以内に最終処理を迫られる不良債権額は、11兆7千億円に達している。また、この最終処理のため、16行のうち、7行が2001年3月期決算で最終赤字となった。
(1) 欧州インフレ長期化懸念(5/24) *
欧州で、インフレ懸念が長期化する懸念が台頭してきた。ドイツの5月の消費者物価上昇率は、前年同月比3.5%と、7年ぶりに3%となった。家畜伝染病による食品価格の上昇や原油高が主な要因である。一方、独仏の景気減速も鮮明で、物価高と景況悪化の同時進行の恐れが浮上している。そのため、欧州中央銀行(ECB)は、最重要政策金利の市場介入金利を4.5%のまま据え置いた。
(1) 熱電併給競争が進む(5/21) *
東京電力、日石三菱が、コージェネレーション(熱電併給)事業に本格参入する。東電系のマイエネジーが、発電能力5千―1万キロワット級の大型システムの受注を開始した。日石三菱も、液化天然ガス(LNG)を燃料とする同システムの販売を始めた。効率の高いコージェネの需要が、オフィスビル向けに拡大しており、先行企業との競争が激化している。
注:コージェネレーション 燃料を燃やしたエネルギーで発電した電気とそのときの排熱を利用することで、エネルギー効率 を高めるシステムである。
(2) 郵便小包み2.8%減少(5/21) *
郵便局が取り扱った郵便物は、全体で前年度比1.5%増となったが、郵便小包みは2.8%も減少した。これは、民間宅配便会社に顧客を奪われているためで、郵便事業は3期連続の赤字となった。