5月第5週(5/27−6/2)*印が多いほど頻出(最高3つの*)
(1) 経済財政諮問会議の基本方針案明らかに(5/27) **
政府の経済財政諮問会議が6月下旬にまとめる中期の経済財政運営の基本方針案が明らかになった。公共事業に優先順位をつけ、ITや都市環境整備など成長分野への重点配分を徹底させ、2002年度から国の公共事業関係費を削減する方針を明記した。また、医療改革では、医療費の総額に上限を設ける仕組みの制度を盛り込んだ。これらの改革を通じ、来年度の新規国債発行額を30兆円以下に抑える方針である。
(2) 4月の完全失業率4.8%に悪化(5/29) **
4月の完全失業率は、前月比0.1%上昇し、4.8%となった。男性の完全失業率は5.0%,女性は4.4%であった。完全失業者数は、348万人と前年同月比2万人増えた。有効求人倍率は、0.62倍と4カ月ぶりに改善した。4月の鉱工業生産指数は、2カ月連続で低下し、家計、企業とも厳しい状況が続いている。
(3) 不良債権地域金融機関を圧迫(6/2) ***
全国の地方銀行・第二地方銀行の約6割にあたる70行の2001年3月期決算がまとまった。取引先企業の経営悪化が響き、不良債権残高は前期比16%増え、7兆円に迫る規模である。不良債権の処理により、最終損益は61%減の大幅減益となった。新たに発生する不良債権が経営を圧迫しており、大手銀行を含め株価の低迷要因となっている。
(1) ソニー・東芝新環境会計を導入(5/30) *
ソニーと東芝は、温暖化の原因となる二酸化炭素が、自社の家電によりどれだけ発生するかを把握する新しい環境会計を導入する。先進的会計の導入で、清新な企業イメージを売り込む。他方、家電リサイクル法の施行により、家電量販店は、中古家電売買や修理事業を拡大している。環境問題への取り組みが、ビジネスでも重要な意味をもってきた。
(1) 特殊・公益法人の補助金を削減・撤廃へ(5/31) **
政府の総合規制改革会議が7月にまとめる規制改革の基本方針が明らかになった。「民間にできることは民間に任せる」との小泉首相の方針により、国や地方自治体、特殊法人、公益法人の事業に、民間企業が参入できるように、規制緩和を進めることを強調している。政府や公益法人への補助金も、一種の規制として削減や撤廃を検討する。一方、民間企業には補助金や税制の優遇措置により、参入や対等な競争を支援する。将来は、民間への補助金も減らし、政府の支出の削減につなげる。