12月第3週(12/10−12/16) *印が多いほど頻出(最高3つの*)
(1)住宅ローン減税2003年末入居まで延長(12/10) **
自民党税制調査会は、来年6月末入居で期限が切れる住宅ローン減税を、控除期間が現在の15年から10年に、控除額の合計は最大で587万5千円から500万程度に削減し、2003年末入居まで延長することにした。公明、保守両党の了解を得た上で、与党3党がまとめる来年度税制改正大綱に盛り込む予定である。
(2)見えない円高−輸出にブレーキ(12/10) ***
円・ユーロ相場が、99年の導入時の1ユーロ=132円から2年足らずで、40円も下落し、円の実行相場を押し上げている。99年では、日本の最大の貿易相手国は3割を占めるアメリカだが、EU向けも2割近いシェアがある。7−9月期のEU向け輸出は前期比0.1%増に留まっている。アメリカやアジア向けも伸び率が鈍化している。EU向けの見えない円高と海外景気の減速が、輸出にブレーキをかけ始めている。
(3)森内閣支持率18%(12/12) *
日本経済新聞社は、発足した第2次森内閣の全国世論調査を実施した。内閣支持率は18.1%にとどまり、不支持は69.9%となった。自民党支持者でも内閣支持率は38.4%にとどまり、不支持が49.3%と半数近くに達している。5日の内閣改造に対して、有権者は政策課題の実行を見守る姿勢を崩していない。
(4)NTT東西DSL整備月4000円に(12/12) *
NTT東西地域会社は、今月末から高速インターネットに常時接続できるデジタル加入者線(DSL)事業に本格参入する。利用者料金は、現行の5000円から4000円程度に引き下げる。DSL料金を低く設定することで、ネット普及を目指す。
(5)ボーナス商戦意外に健闘(12/12) *
9,10日にピークを迎えた冬のボーナス商戦は、自動車、デジタル機器など高額商品に牽引役が現れている。しかし、売れ筋は人気商品に限られ、すそ野の広がりは限定的である。個人消費は一時的な改善で終わるのか、持続的回復につながるのか見方は分かれている。
(6)日銀短観景況感2年ぶり足踏み(12/13) ***
日銀の12月の企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、大企業製造業でプラス10となり、9月調査と同じであった。99年3月から続いた景況感の改善は、2年ぶりにストップした(DIは、景気が良いと答えた.企業の割合から、悪いと答えた企業の割合を引いた値である)。大企業非製造業もマイナス10と、1ポイント悪化した。中小企業は改善したが、1ポイントの改善にとどまった。
(7)冬のボーナス0.84%増(12/13) *
今年の冬のボーナスは、日経によると5日現在一人あたり74万2907円と昨年 比0.84%増え、三年ぶりにプラスとなった。最大の落ち込みとなった昨年の3.77%減から大幅に改善したが、増加率は低く個人消費の牽引役としては力強さに欠ける。製造業は1.5%増と3年ぶりの改善となったが、非製造業は0.85%減と3年連続マイナスとなった。百貨店やスーパーが5.9%減(昨年3.0%減)となったのが響いた。
(8)DSL接続料NTT申請の半額へ−月200円前後へ(12/14) *
電気通信審議会は、NTTの回線を使ってDSLを提供する通信事業者が、NTT東西地域会社に支払う接続料金を、月額200円前後とする最終調整に入った。
(9)11月倒産22%増加(12/15) **
帝国データバンクによると、11月の企業倒産状況は、倒産件数が前年同月比22.7%増1683件となり、13カ月連続で前年同月を上回った。このうち不況型倒産は、78.0%で過去最高となった。今年の11月までの倒産件数は17,521件で、前年を既に上回り、負債総額も約23兆円で過去最高となっている。
(10)景気判断据え置き−経企庁月例経済報告(12/15) ***
経済企画庁の月例経済報告は、景気は緩やかな改善が続いているとの前月の表現を踏襲し、判断を据え置いた。個別には、住宅建設、業況判断、輸出を下方修正する一方、個人消費と設備投資の判断は据え置いた。
(1)EU東方拡大へ改革―基本法改正で合意(12/12) *
EU加盟15カ国は、基本法である「アムステルダム条約」改正に合意した。政策決定の推進のため、全会一致ではなく、多数決制を適用する分野を拡大した。これは、サービス貿易や司法にも適用される。また、多数決における各国の持ち票の見直しでも合意した。独仏英伊各29票、マルタ3票など27カ国計345票となり、加盟候補国の東欧12カ国ヘの割り当ても決めた。この新基本法である「ニース条約」は、各国の批准を得て、早ければ2002年に発効する。
(2)アメリカ大統領選ブッシュ氏当選へ(12/14) *
大統領選の混迷は、連邦最高裁の再集計違憲の判決により、終止符が打たれた。民主党のゴア氏は、「名誉ある撤退」を余儀なくされた。共和党のブッシュ氏は、来年1月末の新政権発足に万全を期す構えだ。
(3)アメリカの経常収支過去最大に・7―9月期1137億ドル(12/15) **
米商務省によると、7−9月期のアメリカの経常収支は、1137億7300万ドルの赤字となり、10期連続で赤字幅は過去最高となった。2000年の経常収支赤字は、前年の3314億ドルを上回るのは確実で、4000億ドルに達するペースである。一方、7−9月の資本収支は2001億6900万ドルの黒字である。
(1)規制緩和286項目−規制改革委員会基本方針(12/12) **
政府の規制改革委員会は、今後の規制緩和に関する基本方針「規制改革についての見解」を正式決定した。NTTの持ち株会社の廃止や株式会社の病院経営参入など計286項目の緩和策を盛り込んだ。政府は、この見解を骨格とする「規制緩和推進三ヵ年計画」を策定し、2001年度から2003年度にかけ実施する。
(1) 自動車税のグリーン化(12/14) *
決定された2001年度の自民党の税制改正大綱によると、電気自動車などの低公害車の税を、新車登録の翌年度から2年は13−50%軽減する。逆に、新車登録から11年超のディーゼル車や13年超のガソリン車は10%重くする。