5月第4週(5/18〜5/24)*印が多いほど頻出(最高3つの*)


[日本経済]

(1) 5月月例報告、景気判断据え置き(5/21) ***

 竹中経済財政金融相は、5月の月例経済報告を提出し、「景気は、おおむね横ばいとなっているが、引き続き不透明感が見られる」と、二ヶ月連続で判断を据え置いた。今後のリスク要因として、アメリカ経済の動向、株価の動き、新型肺炎をあげた。

 現状判断として、個人消費は、おおむね横ばいとし、設備投資は企業収益の改善などを反映し、持ち直しているとの判断を維持した。


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(2) 日銀追加緩和決定、金融不安に先手(5/21) **

 日本銀行が、20日の金融政策決定会合で、日銀当座預金残高の目標を「27〜30兆円程度」に引き上げる追加金融緩和の実施を決めた。りそなホールディングへの公的資金注入による金融システム不安の再燃に先手を打ったものであるが、市場では、従来の延長線上に留まっているため、効果を疑問視しており、より大胆な政策対応を求める声が強まっている。与党などには、日銀の国債保有上限を撤廃して、中長期国債の買い切りオペレーションを大幅に増額する政策や、買い入れ資産の対象に外債を加えたり、一定の物価上昇率を目標に金融政策を運営するインフレ目標の導入を求める意見も強い。日銀は、従来の伝統的な手法にとらわれず、このような抜本的な政策に踏み出すべきときに来ている。


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[世界経済]

(1) サミット財務省会議、日本経済不安浮き彫り(5/18) ***

 17日閉幕したエビアン・サミットの財務相会議で、りそなグループへの公的資金注入や共同声明に明記された日本のデフレをめぐり、日本経済の先行き不安が国際舞台で改めて浮き彫りにされた。

 塩川財務相は、りそなグループの経営問題が与える影響は、あくまで限定的なものに留まると強調した。一方、デフレについては、日本固有の問題に留まらず、米欧にも広がりつつあるとの見方が広がっている。16日の日米財務相会談でも、塩川財務相は、アメリカやドイツの物価下落傾向を指摘し、スノー財務長官も同調した。米欧の金融当局も、政策スタンスをデフレ警戒へとシフトしつつある。欧州中央銀行(ECB)は、望ましいインフレ率を、2%以下から2%近くへと上方修正した。


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(2) 鉄鋼ダンピングでWTO裁定、日本対米敗訴(5/23) **

 世界貿易機関(WTO)の紛争処理委員会(パネル)は、アメリカが93年から日本製の表面処理鋼板に反ダンピング措置を発動しつづけているのは、WTO協定違反であるとし、日本が訴えていた問題で、日本の主張を退けた。日本は、これを不服として、二審に当たるWTO上級委員会に上訴する方針であるが、パネルの裁定が覆った例は少なく、鉄鋼ダンピング問題で、日本がアメリカに敗れる初のケースとなりそうである。


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[知って得する用語―預金保険法第102条]

預金保険法で、金融危機への対応措置を規定した条項である。金融危機の恐れを認めた場合に限り、首相が金融危機対応会議を招集する。そこで、以下のことが決定できる。

1.破綻前の金融機関への公的資金注入(資本増強)

2.破綻金融機関の預金の全額保護(特別資金援助)

3.破綻金融機関の強制的な国有化(特別危機管理)


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