3月第1週(2/29〜3/6)*印が多いほど頻出(最高3つの*)


[日本経済]

(1)東京株高値、円安や景気回復が支援材料(3/2) ***

 1日の東京株式市場で、日経平均株価が1万1,271円と1年9ヶ月ぶりの高値を更新した背景には、この半年ほどの円高が円安へ反転する兆しを見せ始めたことが大きい。また、力強い景気回復も支援材料となっている。

 外国為替市場では、昨年9月以降急激に進んだ円高・ドル安が、2月中旬の1ドル=105円台前半から反転し、先週から1ドル=108円〜109円台を維持しており、市場関係者は、円高の重しがとれ、アジアに向かっていた資金が日本に戻り始めたと分析する。また、1月の鉱工業生産指数が市場の予想を上回ったことも、株高への弾みとなった。昨年10〜12月期の欧米を上回る7.0%の高成長の勢いが、年明け以降も続いているとの見方が広がった。

 市場では、1万1千台の調整局面を抜け出したとの見方が少なくない。ただ、円安傾向がどこまで続くかなど、不透明な要因も残っている。


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(2)雇用情勢改善も失業期間は長期化(3/3) ***

 昨年後半以降、完全失業率は低下傾向にあり雇用情勢は改善しているが、失業期間の長期化に歯止めがかからない。総務省によると、昨年10〜12月期の完全失業者のうち、失業期間が1年以上の割合は34.6%と、1年前に比べ3.8%上昇した。これは、2002年の調査開始以来最高であった。若年失業者のうち半数近くが、希望する職種がないとしており、若年層の就労支援が今後の焦点になる。


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(3)昨年10〜12月期、設備投資5.1%増(3/5) ***

 財務省の法人企業統計によると、金融・保険業を除いた全産業の設備投資は、前年同期比5.1%増の9兆9,957億円となり、3期連続の増加となった。3期連続の増加は、2000年1〜3月期から2001年7〜9月期の7期連続の増加以来である。

 業種別では、製造業は、自動車などが高い伸びとなり、前年同期比15.0%増となった。非製造業も、運輸・通信業や、卸売・小売業などが増加し、前年同期比1.1%増加した。


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(4)1月の一致指数、9ヶ月連続50%超(3/6) ***

 内閣府によると、1月の景気動向指数は、景気の現状を示す一致指数が77.8%となり、改善と悪化の分かれ目の50%を9ヶ月連続で上回った。景気の回復が、着実に続いていることを裏付けている。一致指数のうちの6つの指数が、今回の景気拡大局面中で、最高となった。

 数ヶ月先の景気を示す先行指数も55.6%で、5ヶ月連続で50%を超えた。先行指数のうちの在庫率指数は低下しており、今後の生産活動を支える上でプラス材料である。


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