9月第3週(9/12〜9/18)印が多いほど頻出(最高3つの*)
(1)国の債務超過227兆円(9/18) ***
財務省によると、2002年度末の国の資産や負債を、民間の会計手法でまとめた「国の貸借対照表」を発表した。一般会計と特別会計を合わせると、負債が資産を227兆円上回り、債務超過となっている。国債など公債による国の負債が42兆円近く増えたため、債務超過額は27兆円増えた。国の借金が、資産増よりも、人件費や地方向け補助金などに主に使われていることが分かる。
(2)巨額介入は、デフレ克服が目的―溝口前財務官(9/19) ***
今年3月までの過去最大の円売り・ドル買い介入で30兆円を超えるドル買いを行った溝口前財務官は、巨額介入の目的を明らかにした。巨額介入は、円高阻止よりデフレ克服に主眼があり、介入で放出した円を回収しない非不胎化介入を、量的金融緩和とセットで行ったことで、アメリカ当局は最後まで介入を黙認していたという。
アメリカ産業界の強い反対にもかかわらず、アメリカ当局が円売り介入を容認したのは、日本のデフレ脱却と景気回復がアメリカ経済に必要と判断したためであるという。3月に介入を停止したのも、デフレ脱却の兆しが出たと判断したためである。
(1)アメリカ経常収支赤字、2004年上半期過去最大(9/15) ***
アメリカ商務省によると、2004年上半期(1〜6月)の経常収支の赤字額は、前年同期比15.2%増の3,133億4,100万ドルとなり、半期の過去最大を記録した。これは、原油輸入価格の高騰や、中国からの輸入急増などを背景に、貿易赤字が2,888億8,800万ドルと、同16.1%も増えたのが主因である。
また、海外からアメリカへの投資は、アメリカ景気の拡大を反映し、同52.9%増の7,105億9,400万ドルとなった。
(1) 日本卸電力取引所、来春開設へ会員募集(9/17) **
発電業者が電力を融通しあう来年4月開設の日本卸電力取引所が、参加会員を10月から募集すると発表した。取引所を通じた電力取引は日本では初めてで、電力の自由化が進む中で、余剰電力の取引が活発化し、電気料金の低下が期待される。
余剰電力の売買は、これまで電力会社間の相対取引が中心であったが、取引所を通して市場取引を活発化させる狙いがある。同取引所は、昨年11月に設立された有限責任の中間法人であり、一般の電力会社や、新規事業者や自家発電業者など、計21社で構成される。取引開始時点では、設立メンバーに加え、自家発電を行うメーカーなど数十社の参加が見込まれる。
売買は、千kw単位の現物取引で、翌日の時間帯ごとに電力を業者間で売買するスポット取引と、翌月分をまとめて先渡しをする取引の二種類である。
欧米では、取引所による電力売買で、電気料金の引下げが進んだケースが見られる。