11月第5週(11/25〜12/1)*印が多いほど頻出(最高3つの*)
(1) 住宅金融金庫の廃止とは何?(11/25) **
住宅金融公庫を廃止し、住宅金融は民間の銀行等に任せることである。同公庫は、マイホームの新築時に、政府から借り入れた資金をもとに、長期間低い金利で融資をする。 公庫は、住宅ローン市場の約4割を占めるため、民業圧迫であると銀行側が主張していることが、廃止の背景にある。企業向け債権より、返済の確実性が高い住宅ローンを持っている方が、自己資本比率を計算するときに有利になるため、銀行が住宅ローンに力を入れている。
(2) 大手13行不良債権処理損6兆円−今期見通し(11/27) ***
大手銀行13行の2001年9月中間決算が出揃った。株安による評価損計上などで、連結最終損益は、三井住友銀行、住友信託銀行などを除く9行が赤字となった。通期では、不良債権処理による損失が計6兆2620億円と、当初計画の3.4倍に膨張する見通しである。この処理費用のために、自己資本の一部の法定準備金を取り崩す銀行が相次いでいる。景気低迷が続くと、不良債権問題の深刻化は避けられない、
(3) 支払い余力比率−主要生保全社で低下(11/29) **
主要生命保険10社は、今年度上半期の業績を発表した。9月末の有価証券含み益が、半年前より59%も減少した。財務の健全性の指標であるソルベンシーマージン(保険金支払い余力)比率が、全社で低下した。また、約束利回りが運用実績を上回る逆ざやも、通期で拡大する見通しである。生保の解約も高水準で、厳しさを増している。
(4) 10月の完全失業率5.4%(12/1) **
10月の完全失業率が5.4%となり、2ヶ月連続で最悪の水準を更新した。景気悪化により、企業の倒産や解雇など「リストラ離職」が急増し、「不況型失業」が急激に増えている。労働力調査によると、非自発的失業者が前年同月比で16万人増えた。
(1) アメリカ景気後退今年3月から(11/27) ***
アメリカの景気循環を認定している米経済調査局(NBER)は、アメリカ景気が今年3月に後退(リセッション)入りしたと発表した。91年4月から続いた史上最長の景気拡大は、10年で幕となった。
(2) ユーロ圏7〜9月期0.1%成長(11/30) **
EU統計局によると、ユーロ圏の7〜9月期の実質GDP成長率は0.1%の伸びであった。4〜6月期と同水準で、景気の減速傾向を強めている。設備投資が前期比0.3%減、輸出が0.6%減となったのが響いた。ユーロ圏で最大の経済規模のドイツが、景気後退入りしたのが、5年ぶりの低い伸びとなった。一方、EU15カ国の7〜9月期の実質GDP成長率は、前期比0.2%の伸びであった。
(3) アメリカ7〜9月期マイナス1.1%成長−改定値(12/1) **
商務省によると、7〜9月期の実質GDP成長率が、改定値で前期比1.1%(年率換算)減少となった。同時テロの影響で、個人消費が速報段階より一段と鈍化し、外需の不振も影響した。10〜12月期は、マイナス幅がさらに大きくなるとの見方が多い。