10月第3週(10/14〜10/20)*印が多いほど頻出(最高3つの*)
(1) 整理回収機構(RCC)とは?(10/17) ***
整理回収機構(RCC)とは、金融機関の不良債権を買い取り、不良債権の担保を売却し貸し付け資金を回収することを業務とする組織である。不良債権の回収額が買い取り価格に不足する場合は、原則的に政府が穴埋めする。特殊法人である預金保険機構の全額出資子会社として、住宅金融債権管理機構と整理回収機構が合併して99年4月に発足した。RCCに信託業務が追加され、今年9月から担保資産を証券化して売却できるようになった。RCCの債権購入価格は、回収のリスクを考慮して低くするのが一般的なため、売り手の銀行が売却に慎重となる傾向にある。そのため、与党3党は、時価での購入が可能となるように、今国会に金融再生法の改正案を提出する予定である。これは、新規発生額が膨らむ銀行の不良債権処理のペースを促進することが目的である。RCCは、その受け皿となるのである。
(2) 逆風下コンビニ健闘(10/16) **
消費不況のなかで、主要コンビニが増益基調を維持している。大手5社の今年8月中間決算は、ファミリーマートを除く4社が営業増益となった。各社とも単価の低下のため既存店は減収であったが、新商品の開発や物流経費削減など、効率重視の経営で増益となった。
(注)コンビニ大手5社とは、セブンーイレブン・ジャパン、ローソン、CアンドS、ファミリーマート、ミニストップのことである。
(3) 今年度上期企業倒産2.2%増(10/16) **
帝国データバンクによると、今年度上期の4〜9月の企業倒産の負債総額は、7兆2440億円と、大型破綻が続いた前年度上期より半減したが、倒産件数は2.2%増え、件数は上期では戦後3番目の水準となった。販売不振など「不況型倒産」の比率が76.5%と、半期ベースでは最高となった。
(1) アメリカ鉱工業生産12ヶ月連続減(10/17)**
米連邦準備理事会(FRB)によると、9月の鉱工業生産指数は、前月比1.0%減となった。同指数は、12ヶ月連続下落であり、56年ぶりのことである。企業が過剰生産により生産調整をしているところに、同時テロの影響が重なったためと見られる。設備稼働率も75.5%と、83年6月以来の低水準となった。
(2) APEC閣僚宣言(10/19) **
アジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚会議は、18日共同宣言を採択して閉幕した。宣言では、同時テロによる世界的な景気減速に懸念し、各国・地域が貿易自由化を急ぎ、経済の活性化を目指す方針を明記した。先進国は2010年、途上国は2020年までに貿易自由化を実現するというAPECの目標を達成するために、日本は各国の自由化計画の達成度を事後評価する新制度を提案した。同宣言には、2002年からの導入が盛り込まれた。
98年 | 99年 | 2000年 | |
日本 | −0.6% | 1.4% | 1.0% |
中国 | 7.8% | 7.1% | 8.0% |
香港 | −5.3% | 3.0% | 10.5% |
台湾 | 4.6% | 5.4% | 5.9% |
韓国 | −6.7% | 10.9% | 8.8% |
シンガポール | 0.4% | 5.8% | 9.9% |
(日本は年度) |