4月第2週(4/7〜4/13)*印が多いほど頻出(最高3つの*)
(1) 東電、4月から電気料金大幅引き下げ(4/7) **
東京電力は、電力料金を4月から平均7.02%引き下げた。1988年以来の大幅引き下げである。家庭用は5.37%、業務用は8.60%下がり、標準家庭では1ヶ月当たり約350円の値下げになる。他社も独自戦略による値下げを検討しており、これまでの横並びの値下げ政策は崩れることになる。これは、2000年3月の大口需要家向け電力の小売の自由化以来、電力各社の競争が激化していることが背景にある。一例として、今年3月の仙台市の電力の入札に、地域外の東電が参加した。
(2) 大手行、追加損失2超円弱(4/9) ***
金融庁の特別検査によると、大手行の不良債権処理による損失額は、昨年9月に想定した6兆5千億円より、合計で約1兆9千億円拡大する。追加損失の9割近くが、建設、不動産、流通、ノンバンクの4業種向け債権が占めている。金融庁は、追加の不良債権処理を勘案しても、自己資本比率は国際基準の8%を上回る10%台を確保できるとみており、公的資本の再注入は必要がないとしている。
(3) 銀行株安、持ち合い直撃(4/10) ***
上場企業は、今年3月期に保有する持ち合い株が大幅下落したため、次々に多額の評価損を計上する。銀行株の急落が主因で、新日鉄、コスモ石油などが、百億円単位の評価損の計上を発表している。この損失処理は、企業の業績悪化に追い討ちをかけている。2002年3月期から、企業は持ち合い株の時価評価が義務付けられた。帳簿価格に比べ時価がかなり下落すると、その差額を損失として処理する。
(4) 2001年度倒産戦後2番目−2万件突破(4/13) **
帝国データバンクによると、2001年度の負債1千万円以上の倒産件数は、前年度比5.9%増の2万52件となり、84年度に次ぎ戦後2番目の水準となった。負債総額は、大型倒産が相次いだ前年度に比べ37.9%減となったが、これも戦後2番目の高水準となった。上場企業の倒産は、過去最多の21件で、マイカル、佐藤工業、大成火災海上保険などの大型倒産が続いた。