8月第4週(8/18〜8/24)*印が多いほど頻出(最高3つの*)


[日本経済]

(1) GDP速報推計見直し(8/20)*

これまでは消費者や企業の行動をとらえた需要側の統計を中心に、GDP速報を推計していた。消費者が一定期間にどれだけモノを買ったか、企業がどれだけ設備投資をしたかが推計の基礎であった。しかし、消費者や企業の行動が多様化し、一握りの調査対象が全体の傾向を表すとはいえなくなってきた。調査対象の偏りが大きく、GDP速報の精度に問題が生じていた。そのため、鉱工業出荷や商業販売額などの供給側の統計をGDP速報の推計に使うようにすることになった。簡単にいうと、需要側統計に、供給側統計を組み合わせ、経済活動をより幅広くとらえ、調査対象の偏りによるブレが抑えられる。

 従来方式の1〜3月期の実質GDP成長率は、前期比1.4%増と高い伸びであったが、新推計方式では下方修正になると見られる。従来方式では、1〜3月期の個人消費は1.6%増であるが、供給側統計では1%のマイナスで、これを加えると個人消費が下押しされるからである。


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(2)日本道路公団(8/24)**

1956年設立され、高速道路建設を目的としており、国が設立した道路関係4公団の代表格で、東名高速道路などの優良路線を持っている。特殊法人改革の一環で、民営化が決定されている。また、毎年投入されていた約3000億円の国費も同時に打ち切られた。

 高速道路建設の資金は、郵便貯金などを原資とする財政投融資から借り入れてきた。料金収入により返済する仕組みであるが、建設コストは年々膨らんでいる。道路4公団のなかでもっとも財務状況がよく、民営化の試金石とみなされている。


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[世界経済]

(1) アメリカ貿易赤字最大に(8/21) ***

アメリカ商務省によると、1〜6月の貿易赤字は、前年同期比8.1%増の2060億600万ドルと、現行の調査方式となった92年以降、上半期としては過去最大を記録した。これは、輸出が前年同期比8.9%減と不振だったのに対し、輸入は内需の回復を反映し、4.3%減に留まったためである。巨額の貿易赤字は、ドル相場の不安定要因になるうえ、アメリカ議会の保護主義的な動きを助長する恐れがある。


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(2) 世界の資金、国債シフト 〜 株・社債を敬遠(8/22) **

日米欧で、長期金利が歴史的な水準に低下している。景気動向が不透明な上、デフレ懸念が広がり、国債に投資資金が集中している。テロ再発や金融システムへの不安から投資家がアメリカ企業への社債投資に慎重になっていることも、国債買いが増える要因になっている。長期金利の低下が顕著なのはアメリカで、10年物国債が先週約40年振りに4%を割り込んだ。ドイツや英国の10年債利回りも4%台半ばに低下している。東京市場では、21日10年債利回りが約1年1ヶ月ぶりに1.240%へと低下した。


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(3) ドイツ低成長、ユーロ圏に重荷(8/23) ***

ユーロ圏経済の三分の一を占めるドイツの景気回復がもたついている。22日発表の4〜6月期の実質GDP成長率は、前期比0.3%にとどまった。堅調な輸出の伸びに対し、個人消費が点火せず、民間設備投資もマイナスの伸びである。欧州経済の機関車であったドイツが、ユーロ圏の重荷となり自律的成長の足かせとなっている。アメリカ経済の見通しが悪化していることや、7月の株価下落ショック、そしてドイツ東部を襲った洪水が泣き面にハチとなる懸念がある。


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[知って得する数字]

(2001年7〜9月期から2002年4〜6月期)
先進国の実質GDP成長率(四半期別前期比:%)
7〜9月期 10〜12月期 1〜3月期 4〜6月期
アメリカ −0.3 2.7 5.0 1.1
ユーロ圏 0.7 −1.0 1.2
ドイツ −0.7 −1.0 0.7 0.3
フランス 1.8 −1.8 1.8
イタリア 0.0 −0.8 0.5 0.9
イギリス 1.4 0.4 0.6 3.8

[寸評] ユーロ圏の2001年10〜12月期の成長率がマイナスとなっており、世界景気の後退を物語っている。


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