1月第2週(1/6〜1/12)*印が多いほど頻出(最高3つの*)
(1) 米の反ダンピング法放置に不服―日本WTOに対抗措置手続き(1/9)**
日本政府は、アメリカがWTOで敗訴し約束した、1916年反ダンピング法の廃止を実行しないのを不服とし、EUとともに対抗措置の発動に向けた手続きに入った。具体的には、1916年法と同様の反ダンピング法を制定する権利を認めるようにWTOに求める。実際は、アメリカに同法廃止の約束を早く実行するように圧力をかける狙いがある。
(2) ダイエー再建へ総力(1/10) **
再建中のダイエーは、2002年3月から3年間の新再建計画の策定に向け、主要四行と本格協議に入った。2超円を超える債務を圧縮するため、ダイエーが資産売却、不採算店の整理などで大なたを古い、主力四行は再建の放棄や株式化など金融支援を実施する方向で調整している。法的整理の回避では、ダイエーと銀行の基本方針が一致した。
(3) 昨年11月の景気一致指数11ヶ月連続50%割れ(1/10) ***
内閣府によると、昨年11月の景気動向指数は、景気の現状を示す一致指数が、11.1%となった。11ヶ月連続で判断の分かれ目の50%を割り込んだ。生産や雇用関連の経済指標の悪化が続いている。内閣府は、12月も50%を割る可能性があるとしている。
(1) アルゼンチン、ペソ切り下げへ(1/6) **
アルゼンチンが、固定相場制を放棄し、新通貨制度作りに動き始めた。同国が、1ドル=1ペソの固定相場制を導入したのは、1991年であった。通貨の価値を安定させ、年率5000%に達していた超インフレの沈静化を目的としていた。最初は役に立ったこの制度も、次第に輸出競争力を弱め、デフレ圧力をもたらす弊害が生じてきた。特に、90年代後半にドル高となると、ペソも連動して実力以上に高くなってしまった。今回の経済危機で、政府は等価交換制度を見直すが、二重相場制は問題含みである。これは、過渡的な措置であり、結局は完全な変動相場制に移行せざるをえないとするエコノミストも多い。
(注)二重相場制:貿易取引用の相場は、ペソを三割程度切り下げたうえで、ドルなどとの固定相場を維持し、それ以外の国内取引はドルとの変動相場制を採用するとされる。
年 | 実質成長率(%) | 消費者物価(%) | 経常赤字(億ドル) | 対外債務(億ドル) |
98 | 3.9 | 0.9 | 147 | 1419 |
99 | −3.4 | −1.2 | 122 | 1460 |
2000 | −0.5 | −0.9 | 89 | 1472 |
(2) EU、イタリアの独自行動警戒(1/8) *
欧州連合(EU)内で、イタリアの中道右派ベルルスコーニ政権が独自行動を強めていることから、経済財政政策や防衛政策の対立が深刻化する懸念が広がっている。EUとの協調外交を主導してきたルジェロ外相の辞任で、EUとの対立など国際的な孤立は避けられないとの見方が広がっている。ベルルスコーニ政権は、ユーロ加盟諸国に2004年までの均衡財政の達成期限を先送りするように要請したり、EUの共通防衛構想をめぐっては、自国の権利を譲歩することへの反論が強い。また、イタリア南部への助成金削減につながるEUの東方拡大にも慎重姿勢を崩していない。背景には、EUや通貨ユーロの運営が、独仏主導で進むことへの反発があるとされる。
(3) ドイツの失業率0.4ポイント上昇の9.6%(1/10) **
ドイツ連邦雇用庁によると、昨年12月の失業者数は396万4千人で、前月比17万5千人増加した。失業率は、前月比0.4ポイント上昇の9.6%となった。失業率は、昨年6月に9%を切ったが、その後上昇傾向にあり、9月の同時テロ以降、悪化が特に鮮明になった。