1月第3週(1/13〜1/19)*印が多いほど頻出(最高3つの*)


[日本経済]

(1) 製造業の海外生産比率23%に上昇(2000年度) ***

 日本企業の海外生産比率が、上昇している。国際協力銀行によると、2000年度の海外生産比率(国内を含めた総生産高に占める海外生産高の比率)は、前年度の21.1%から23%に上昇し、2004年度には30%に達する見通しである。生産の海外移転は空洞化を招き、GDPを押し下げる。だが、企業にとり、国際競争上、低コストの海外生産は、至上命題である。日本の海外生産比率は、まだ低い生産水準に留まっており、アメリカ製造業の海外生産比率は、97年には48.6%に達している。


[先頭] [Home] [今週のトピック目次]

(2) 海外旅行者増加へ−2002年の見通し(1/14) *

 海外旅行への米同時テロの影響は、91年の湾岸戦争よりはるかに大きかった。そのため、JTBによると、昨年の海外旅行者数は、過去最高であった2000年を9.1%下回り、1620万人となった。しかし、潜在的に海外旅行への意欲は旺盛であり、2002年は、昨年比2.7%増の1664万人となる見通しである。


[先頭] [Home] [今週のトピック目次]

(3) ペイオフ4月解禁へ(1/16) **

 金融機関が破綻した際に、預金保険機構による定期預金などの払い戻し保証を元本一千万とその利息までに限定するペイオフを、4月1日から凍結解除することが確実となってきた。首相が、「予定通り実施する」と繰り返し明言し、与党内の再延期論は急速に後退している。企業、個人、自治体など預金者や、金融機関、金融当局は、ペイオフ時代への対応を急いでいる。


[先頭] [Home] [今週のトピック目次]


[世界経済]

(1) 中国、成長告げる経済指標−60年代の日本と符号(1/13) **

 急成長を続ける中国の発展振りを戦後日本の軌跡でたどると、60年代前半の日本の経済指標と符合するケースが少なくない。一人当たりGDPは、中国は2000年に855ドルに達し、これは日本の64年と同様の水準である。都市住民のエンゲル係数(食費/家計費)は、2000年に初めて40%を切って、39.2%になった。これは、60年の日本の38.8%に並びつつある。一人当たり年間電力消費量(2000年)も、家電製品の普及により大幅に伸び、1071キロワット時と60年の日本の消費量に近い。ただし、これらは平均値であり、沿海部と内陸部では、大きな格差がある。最も貧しい内陸部の貴州省は一人当たりのGDPが340ドルと、上海の10分の1以下である。2008年に北京オリンピックが開かれる今の中国は、五輪を控えた当時の日本や韓国の姿に求められるかもしれない。しかし、WTOの加盟で、今後経済発展のスピードは、加速しそうだ。


[先頭] [Home] [今週のトピック目次]

(2) 対中直接投資3年ぶり最高に(1/15) ***

 新華社通信によると、2001年の外国企業の対中国直接投資額は、実行ベースで前年比14.9%増の468億4600万ドルと、3年ぶりに過去最高を記録した。WTOへの加盟を機に、家電や自動車部品メーカーなど労働集約型産業を中心に、製造拠点を中国へ移す動きが加速している。中国政府も、対中投資を促進するため、規制緩和を進める方針である。


[先頭] [Home] [今週のトピック目次]

(3) ドイツ2001年の成長率低下0.6%(1/18) **

 ドイツの2001値の実質GDP成長率は、0.6%となり、93年以来の8年ぶりの低水準となった。アメリカ景気の低迷で、輸出が伸び悩み、国内の設備投資と建設投資の低迷が顕著であった。一方、個人消費は、底固さを見せ、前年と同じ1.4%であった。


[先頭] [Home] [今週のトピック目次]

(4) EU財政赤字拡大のドイツに警告へ(1/19) *

 EUの欧州委員会は、ドイツの財政赤字が急拡大しているとし、財政健全化に向け努力するように、ドイツ政府に警告する。単一通貨ユーロの信認の維持のため、早めの対応を促す。ユーロ圏の参加の条件は、財政赤字の対GDP比が3%以内であることが必要である。ドイツは、2001年に約2.6%であった。欧州委員会が定めた目標を、1ポイント上回っている。欧州委は、今年これが2.7%に広がり、景気がさらに悪化した場合に、3%を突破しかねないと懸念している。


[先頭] [Home] [今週のトピック目次]