10月第4週(10/19〜10/25)*印が多いほど頻出(最高3つの*)


[日本経済]

(1)宮沢元首相引退―積極財政貫く(10/24) **

 宮沢元首相は、蔵相、通産相などを務め、首相を含めると13年余り日本経済のかじを取ってきた。蔵相や首相就任が景気後退期にあたったこともあり、一貫して積極財政を取ってきた。しかし、1980年代後半からのバブル経済の発生と崩壊後の処理に深く関与しながら、十分に解決できなかったとの批判も残る。

 宮沢氏の経済政策は、ケインズ理論により、財政出動し景気を刺激するものである。86年に蔵相に就任すると、補正予算による財政出動に踏み切った。円高不況は克服されたが、その後のバブルの発生を招いた。91年の首相就任後は、バブル崩壊後の景気対策として、92年8月、93年4月に相次いで大型の景気対策を行った。98年に首相経験者として異例の蔵相に復帰し、99年1月から2000年3月までの「15ヶ月予算」を編成し、99年から2000年までの景気回復につなげた。しかし、その間国債などの債務は累積し、2001年度の国と地方の長期債務残高は660兆円を超え、「大変な借金をした蔵相として名を残してしまった」と、自ら嘆いたのであった。


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(2)景気回復の「芽」地域にー日銀支店長会議(10/21) ***

 20日の日銀の支店長会議で、全国8地域の景気認識は、北海道を除き上方修正され、景気回復の芽が地域経済に波及していることが裏付けられた。期待先行であった景気回復が、実態を伴いつつある。

 しかし、本格回復のカギを握る設備投資は持ち直し傾向を持続しているが、個人消費は横ばい圏内にあるなど、依然厳しい。阪神タイガースの優勝セールで、消費が幾分上向いている大阪は例外である。しかも、9月以降の円高は、景気先導役の企業の足を引っ張りかねない。一段の円高進展は、企業収益には厳しいと見る声は根強い。


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[世界経済]

(1)APEC,首脳会議閉幕(10/22) **

 21カ国・地域が加盟するアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議は、21日テロ対策を盛り込んだ首脳宣言を採択して閉幕した。

[APEC首脳宣言骨子]

一、未来に向けたパートナーシップの強化

二、貿易・投資の自由化促進

三、人間の安全保障強化―テロ対策

四、グローバル化の恩恵享受のためのAPEC活用

APECについては、重要30用語を参照)


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[知って得する数字―厳しい我が国の財政事情]

国債発行額 36兆4,450億円
国債依存度 44.6%
国債残高 約450兆円
国及び地方の財政赤字の対GDP比 7.7%
国及び地方の債務残高の対GDP比 151.0%
財政赤字を含む国民負担率 47.1%
(いずれも、平成15年度)
[寸評]小泉首相の公約であった国債発行の上限30兆円を突破している。財政赤字の対GDP比は、ユーロ圏では3%が上限となっているが、その倍以上である。そして、財政赤字の対GDP比の高さは、先進国のなかで突出しており、財政の悪化は深刻である。


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