3月第4週(3/21〜3/27)*印が多いほど頻出(最高3つの*)


[日本経済]

(1)公示地価13年連続下落、都心下げ止まり傾向(3/23) ***

 国土交通省によると、今年1月1日時点での公示地価は、全国平均で前年を6.2%下回り、13年連続で下落となった。都市再開発が進む東京都心部では地価が上昇した地点が増えるなど、下げ止まりの傾向が出ており、下落率は前年の6.4%から0.2%縮小した。一方、地方では、下落率が6.5%と前年の6.0%から拡大し、バブル崩壊後の最悪を更新しており、地価の二極化が顕著となっている。

 三大都市圏では、地価の下落率が縮小しているが、地方の下落率は依然拡大しているのである。

 74年の地価を全国平均で100とすると、住宅地は168.5となり、バブル経済のピークであった91年の296.4の56.8%にまで下落した。商業地は88.0で、最近30年間でも最低となっている。

[2004年1月1日公示地価の前年比増減率(%)]
住宅地 商業地
全 国 −5.7(−5.8) −7.4(−8.0)
三大都市圏 −5.7(―6.5) −5.8(−7.1)
地方圏 −5.7(−5.1) −8.7(−8.7)
注:カッコ内は前年の増減率


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(2)国の借金670兆円(3/26) ***

 財務省は、国債、借入金、政府短期証券を合計した国の債務残高(借金)が、昨年12月末現在で670兆1,212億円と、過去最高を更新したと発表した。デフレにより税収が伸び悩む中、歳入不足を補うため借金が膨張する財政の厳しさを示している。16年度予算では、36兆5,900億円の国債発行を見込んでおり、来年度中に借金残高700兆円を突破するのは確実である。政府は、歳出削減や大量発行が続く国債の安定消化で、厳しい財政運営が迫られることになる。

[国の借金の内訳]
国債 539兆8,169億円
借入金 59兆9,690億円
政府短期証券 70兆3,353億円

合計 670兆1.212億円   
 注:借入金は、一般会計や特別会計などの借入金である。政府短期証券は、一時的な資金不足を補うためのものである。


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(3)銀行恵みの株高(3/27) ***

 株価の堅調な推移で、平成16年3月期の大手銀行の保有株式の含み益が3兆円規模に上る見込みである。巨額の含み損を抱えた昨年3月から、経営体力は大きく改善した。

 株価は、銀行の財務体質を大きく左右する。含み損は、自己資本比率の算出にマイナス、含み益はプラスに働き、その上、保有株式が大きく下がった場合には、簿価を時価に修正して損失を計上する減損処理の必要がある。このため、最近の株価の上昇には安堵の声が上がっている。

 大手行の今期決算は黒字は間違いがないという楽観的な空気が広がっている。保有株式の売却も広がり、場合によっては、決算の上方修正もありうるという強気な見方もある。株高で生じる経営余力は、不良債権処理を加速し、16年度中に不良債権比率(=不良債権残高/貸出残高)を半減させる金融再生プログラムの目標も視野に入ったといえよう。

自己資本比率不良債権についは、「重要30用語」参照)


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