7月第4週(7/18〜7/24)印が多いほど頻出(最高3つの*)


[日本経済]

(1)対東南アジアFTA交渉、攻防激化(7/21) **

 タイ、フィリピン、マレーシアの東南アジア諸国連合(ASEAN)の三カ国と日本との自由貿易協定(FTA)交渉が本格化してきた。日本が求めている工業品の関税が撤廃されれば、自動車やデジタル家電などの輸出拡大の追い風となるが、マレーシアが保護的な国民車政策を採り、各国とも難しい国内事情を抱えている。一方、日本も、農産品の関税撤廃や外国人看護師の受け入れ拡大も求められている。

 FTAは、日本の構造改革を促す起爆剤であるが、基本合意を目指す年末に向け、厳しい交渉が予想される。

FTAについては、「重要30用語」参照)


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(2)夏のボーナス6年ぶり最高更新(7/22) ***

 日本経団連が発表した今夏のボーナス交渉の妥結結果によると、大手企業208社の平均妥結額は、前年同期比2.85%増の82万9,030円と、2年連続で前年実績を上回り、過去最高となった。業績の伸びをボーナスに反映する企業が増えているためである。

 業種別では、好調の企業が多い自動車は、同4.13%増の101万5,668円と、3年連続で過去最高を更新し、初めて100万円を突破した。また、ボーナスを業績連動としている企業が多い鉄鋼では、業績回復により、同40.68%増の大幅な伸びとなり、妥結額も73万6,100円と、12年ぶりに過去最高となった。


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(3)地方の景気回復一段と拡大―日銀支店長会議(7/23) ***

 日銀の支店長会議で、北海道を除く10支店で、管内の景況感が改善していると報告し、景気回復の動きが一段と地方に広がっていることが示された。ただし、雇用・所得の弱さや、デフレの現状なども各地で指摘され、不透明感は依然として残っている。

 景気を押し上げている要因として目立つのは、好調な輸出にけん引される形で強まっている設備投資の動きである。9支店が設備投資の増加傾向を報告した。

 しかし、懸念材料としては、依然として続く雇用・所得面での,厳しさである。横浜支店でも、「雇用・所得環境は一進一退だ」と指摘した。

 唯一、景況感を横ばいとした札幌支店では、「個人消費は低調に推移し、雇用環境は依然厳しい状況にある」としている


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(4)豚肉輸入関税上げへ−セーフガード発動(7/24) **

 輸入豚肉にかけられる関税が引上げられる見通しとなった。BSE(狂牛病)問題により、アメリカ産牛肉の輸入が停止された影響で、デンマークなどからの豚肉輸入が急増したためである。

 日本への輸入豚肉の関税は、四半期ベースの輸入量が過去3年の平均輸入量比で119%を超えて増加すると、セーフガード(緊急輸入制限)措置として自動的に引上げられ、国内養豚業者の保護を図る仕組みとなっている。関係者によると、セーフガード発動規準を超えるのは、間違いないとしている。しかし、豚肉の在庫が十分あることから、小売価格への影響はあまりないだろうとしている。


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[知って得する数字―増加に転じた設備投資]

法人企業統計による設備投資(前年比)
2001年度 −6.2%
2002年度 −18.5%
2003年4〜6月期 6.4%
2004年1〜3月期 10.7%
[寸評]景気回復とともに、設備投資の伸び率が 上昇傾向にある。


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